2014/12/2
かき氷が売れ始める気象条件
ビジネス気象研究所では、かき氷が売れ始める(多くの人が食べたくなる)日を予想したかき氷前線到着日を、各地域の梅雨入りの平年日以降(北海道は7月以降)で、日中の気温が29度以上になる日と定義しました。
ビジネス気象研究所の解析によると、かき氷の売り上げは、5月に入った頃から気温と連動し始め(図1)、概ね6月以降で日中の気温が30度近くになると急増して、約32度でアイスクリームの売り上げと逆転します(図2)。
これには2つの理由が考えられます。
1つは、梅雨入りの頃になると湿度が高くなり、同じ気温でも蒸し暑く感じて、より食感の冷たいかき氷が食べたくなるため。
2つ目は、人の基礎代謝が6月以降急激に低下し低カロリーのものを好むようになるため(図3)。
人の体は、冬のほうが産熱のため基礎代謝が高く、こってりとした高カロリーのものを欲しますが、夏に向けては産熱を抑えるため基礎代謝が低くなり、さっぱりとした低カロリーのものを欲するようになります。
このため、5月頃までは比較的カロリーの高いアイスクリームが好まれますが、基礎代謝が低下する概ね6月以降は比較的カロリーの低いかき氷が好まれるようになるのです。
ビジネス気象研究所 主任研究員 小越久美
気象予報士・防災士・データ解析士・健康気象アドバイザー
・日本テレビのニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」にて
2013年3月までの8年半、気象キャスターを勤める
・気象予測のほか、桜の開花予想、マーチャンダイジングを担当
・女性の体調と気象の関係を研究中